「ホームページくらい自分で作れば、お金はかからないのでは?」——そう考えて調べ始めたものの、サーバーだのドメインだのテーマ購入だのと聞き慣れない言葉が並び、結局いくらかかるのか分からなくなっていませんか。実は自作の費用は「現金の出費」と「自分の時間」の2階建てで、後者を計算に入れないと判断を間違えます。この記事では両方を数字で並べ、どこで自作し、どこでプロに任せるかの線引きをお伝えします。
現金で出ていく費用:サーバー代とドメイン代の実額
自作の固定費は、ほぼこの2つだけです。2024年以降の一般的な価格帯を挙げます(キャンペーン価格ではなく通常料金の目安です)。
| 項目 | 年額の目安 | 補足 |
|---|---|---|
| レンタルサーバー(共用) | 12,000〜18,000円 | 月1,000〜1,500円が中心価格帯。12ヶ月一括で割安に |
| ドメイン(.com / .jp) | .com 1,500〜4,000円/.jp 3,000〜4,500円 | 初年度は安く、2年目以降が本来価格 |
| SSL証明書 | 0円 | 主要サーバーは無料SSLを標準搭載 |
| WordPress本体 | 0円 | オープンソース |
| 有料テーマ(任意) | 0〜20,000円 | 買い切りが主流 |
つまり最小構成なら年間1.5万円前後、月あたり1,200円程度。有料テーマを初年度に買っても3.5万円ほどで収まります。
一方、ノーコードのサイトビルダー(Wix、STUDIO、ペライチなど)は、独自ドメインと広告非表示を有効にする有料プランで月1,500〜3,000円、年2〜4万円が相場。サーバー管理が不要な分、月額はやや高めという構造です。
無料で始める場合の落とし穴
無料プランは「サービス名入りのURL」「広告表示」「独自ドメイン不可」がセットになりがちです。名刺やチラシに載せる会社のサイトとしては信頼性で不利になるため、事業用なら独自ドメインだけは最初から取ることをおすすめします。あとから移行すると、検索評価もリンクもやり直しになります。
見落とされる「時間コスト」を金額に換算する
ここが本題です。WordPressでの自作を工程ごとに分解すると、初めての人の目安時間はおおよそ次のとおりです。
- サーバー契約・ドメイン取得・SSL設定:2〜4時間
- WordPress導入とテーマ選定:3〜6時間
- 原稿執筆(5ページ分):8〜15時間
- 写真の撮影・選定・軽量化:4〜8時間
- レイアウト調整とスマホ対応:10〜20時間
- 問い合わせフォーム・地図・解析の設置:3〜5時間
合計すると30〜60時間。経営者の時間を仮に時給3,000円とすれば9〜18万円分に相当します。制作会社に10〜30万円で頼む見積もりは、この時間を買っている、と捉えると比較しやすくなります。
時間を最も食うのは「動き」と「調整」
特に消耗しやすいのが、スクロールやホバーの演出です。数値を印象的に見せるだけでも、素のコードなら次のような処理が必要になります。
// 数字を0から目標値までカウントアップする最小例
const el = document.querySelector('#num');
const goal = 1200, dur = 1200;
let t0 = null;
requestAnimationFrame(function step(ts){
if (!t0) t0 = ts;
const p = Math.min((ts - t0) / dur, 1);
el.textContent = Math.floor(goal * p).toLocaleString();
if (p < 1) requestAnimationFrame(step);
});
実際に動くとこうなります。
「創業◯年」「施工実績◯件」といった数字は、静止したテキストより目に留まります。ただしこれ1つ作るのに、初めてなら調べる時間も含めて数時間は覚悟が必要です。
もう一つ、よくある「よくある質問」の開閉。これも実際に動かすとこうなります。
問い合わせ前の不安を減らす効果が高く、費用対効果の良いパーツです。
結局どれを選ぶべきか
| 選択肢 | 初年度費用 | 向いているケース |
|---|---|---|
| ノーコード(有料プラン) | 2〜4万円 | 5ページ以内、更新は自分で。速さ優先 |
| WordPress自作 | 1.5〜3.5万円+30〜60時間 | 記事を継続的に増やす。学習に前向き |
| プロ依頼 | 20〜60万円+年1.5万円 | 集客が売上に直結。本業に集中したい |
判断軸はシンプルで、サイト経由の受注1件の粗利がいくらか。1件30万円の仕事が年に数件取れる事業なら、迷わず依頼した方が回収は早いです。逆に、まず存在証明としてのサイトが欲しいなら自作で十分です。
なお「うちの業種でどんな動きが合うのか、見てから決めたい」という方は、動くWebパーツ集 motionAETHER のカタログ( https://app.novamor.jp/motion/demo/index.html )が参考になります。500点が実際に動く状態で並んでいて、閲覧は無料。制作会社に依頼する際も「この動きで」と指させると、打ち合わせが一気に短くなります。
まとめ
自作の現金コストは年1.5万円前後、しかし時間は30〜60時間。この2つを自分の時給で足し算してから、見積書と並べてみてください。まずはドメインを1つ押さえて、5ページ分の原稿を書き出すところから始めましょう。そこまで進めば、自作か依頼かの答えは自然と出ます。